静岡1日滞在記②-美少女の美術史展へ

静岡1日滞在記②-美少女の美術史展へ

あぁ、、、なかなか更新ができずにおりました。

間があいてしまいましたが、静岡への1日旅の続きをば。

 

 

美少女の美術史展が開催されているのは、静岡県立美術館

最寄駅はJR草薙駅か、静岡鉄道 県立美術館前駅。

新幹線降りてから静鉄まで歩くのもめんどうだったので(そんなに遠いけど)、JRは東海道本線で草薙へ向かいました。静岡→草薙は7分程度。あっという間についたのですが、そこは静岡駅前とは別世界。昭和な雰囲気漂っておりました。改札をでると、美少女展の案内看板がでていました。ここから1.6㎞とのこと。美術館行のバスもあるようなのですが、本数が20~30分に1本らしく、ここでバスを待っている時間で美術館まで行けるだろうと判断し、歩いていくことに。

 

駅前商店街を通り、道なりに進み、坂をのぼる。うねうねくねくねだけど、まぁ、駅からは道なり。途中、瓢箪塚古墳なるものがあった。なんでも古墳時代後期(6世紀初頭)の全長約40m、前方後円墳であるらしい。てか、この古墳のことを調べていて知ったのだけど、「古墳wiki」なんてあるのね。なんでもこの辺りは、瓢箪塚古墳以外にも古墳が点在していたらしいのだけど、今では残るはこれ1つで、あとは住宅地となってしまったみたい。こんな話聞くと、奈良県は明日香村を思い出す。明日香村はいて、そこかしこに古墳が点在している。住宅街にひょっこりと古墳が顔をだす。明日香村に行くと、ちょっとでもこんもりしている処があるとあれは古墳なのではと思ってしまう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さらに道をすすむと、静岡県立大学が見えてきます。校舎前の色づき始めた銀杏並木がとてもきれい。土曜日でしたが、学生さんも結構いたように思います。ちょうどお昼くらいの時間でおなかも空いてきて、学食行きたいなーとか妄想を始めます。花より団子。しかし、新幹線1時間遅れで、結構予定がくるっていたので、とにかく先を急ぐことに。美術館は大学の隣。ここは、大学、図書館、美術館が立ち並ぶ文化区域。美術館と図書館で1日のんびりもいいですねー。

美術館の前につくとデカデカと美少女の美術史展!!とお出迎え。この瞬間ってなんだかうれしいのです。やっと見られるーというわくわく感、観る前だけどたどり着いたというささやかな達成感。

中に入ると、タカノ綾さんのバルーン作品とobちゃんのライブペインティングの作品がロビー部分に展示されていました。そこから階段をあがり2Fへ。青森県立美術館とは違い、迷子になることはなさそうです。

青森県での美少女展が、図録にそった章立てだったのに対し、静岡展はがらりと章立てが変わり大きく3部10章で構成されていました。

まずは、‘第I部 「それは時と場合によります」――歴史社会学ふうに’の部屋。大正から昭和にかけての少女、また少女マンガの付録やグッズなどが展示されていました。青森はカタログにそっていたので、時代も作風もまぜまぜだったのですが、この第1部は第2部、第3部へと続くための土台部分、まずは歴史をつかみましょうという感じがしました。

つぎに、‘第II部 「すがたかたちも大切だと思います」――観用少女(ときにいくばくかのあざとさや媚態を込めて)’

ここでフィギュアなどが一堂に展示してありました。

そして最後、‘第III部 「心と口と行いと生きざまもて」――少女美術における精神的なるもの’

すでに、静岡県美での展示は終わってしまったので、ネタバレにはならないかな、、、展示会場出口に展示されていた作品についてを。最後には谷口真人さんの鏡を使った作品《Untitled》が展示されていました。青森では展示中盤に展示されていた作品です。なんせ鏡を使用している作品ですから、作品を見るときに自分がうつりこむわけです。そして、あぁ、今まで少女をじろじろと見ていた自分自身にハッと気づかされるのです。美少女展にはきわどい恰好のフィギュアとか抱き枕なんかも展示してあったのですが、美術館だからこそ、じろじろ鑑賞できたのかもと思いました。たとえばアキバとか行って、そういうお店があったとしても、は、はいれない、、、と入り口で心折れるか、入ったとしても、なんかこー恥ずかしくてそこまでよく見たり、物色したりできないだろーなーと。美術館に展示物として設置してあるからそれらもじろじろ見ることができているのだわ、わたし。で、最後にそんな風にじろじろ美少女を見ていた自分の顔を最後に鏡でみることになる。ずっと他者をまじまじみるという視線の強度のまま鏡の中の自分を見つめることとなり、なんかドキっとしました。一気に見ている自分/見られている自分が逆転、または融合するのです。

今、川端康成の『みずうみ』を読んでいるのですが、ざっと説明すると、美少女を見るとついつい尾行しちゃう男の人のはなし。だれしもうつくしいもの、きれいなものを追いかけたい、見つめたいという気もちはあるでしょう。本書では追いかける男の欲望と、つけられる女の人の魔性と、恐怖の中にある快感が見事に表現されています。美少女展もまた、見たい欲望、少女たちの魔性、時にそこに潜む見られることへの快感を改めて感じることができるとともに、鏡での体験から見つめられる緊張感・恐怖感、さらに言葉よりもつきささりそうな視線の強度を痛感しました。

 

また、照度の関係でしょうか。2度目の観覧だからでしょうか。青森で見たときよりもすべての作品のマチエールをよく見ることができました。ミスターさんの《Goin To A Go-go!!》は一見するとデジタルで描き、出力をしたのかしらというような雰囲気を醸しているのですが、実際はアクリルで丁寧に細部まで描かれていることがよくわかり、驚きでした。青森で見たときはその表層にばかり気をとられ、筆致やらに気を留める余裕がなかったので、今回そこまで注視できて良かったです。同じ展示を2度、3度見るとさまざまな発見があっていいですね!

 

静岡県立美術館と言えば、ロダン。考える人や、地獄の門など、有名な作品も。企画展のチケットで常設展もロダンの館も見ることができます。美少女展見た後に、筋骨隆々とした男性像をみるのはまたなんとも言えない気持ちでした。少女を見つめてしまう視線は、不躾で、ちょっと恥ずかしい気持ちになるのに、なんでしょう男性の裸体であっても、いやだわ、わたし、こんな不躾な視線を彼に注いでしまって、、、わたしったら、、、という気持ちにはなりません。不思議。

青森の際はシャガール、静岡ではロダン。企画展を見た目で、常設をみると、そこの作品もまた違ってみえてきますね。

 

トリメガさん曰はく、美少女展は「序・破・Q」であると。

青森が序、静岡が破、そして島根がQ。

青森、そして静岡をみたので、是非、Qである島根も行きたいなと計画中。

それぞれ担当の学芸員さん(いや、研究員?)によって展示構成も、メッセージも変わってくるのがおもしろい。

 

島根にも期待。

さて、美少女展@静岡展満喫したところで、次に向かいます。

 

つづく。

 

美少女展@静岡の展示について、静岡県立美術館学芸員 トリメガ研究所参号さんが美少女展公式ブログで詳細に書いているので是非!