シンガポール滞在記②-2:ハウパーヴィラというキッチュ。

シンガポール滞在記②-2:ハウパーヴィラというキッチュ。

チキンライスをたらふく食べたところで、まだ時間がある。
何の時間かというと、そう10月7日の記事「シンガポールミヅマアートギャラリーへ」に書いたように、今回の旅の目的は決してチキンライスではなく、シンガポールのミヅマギャラリーへの訪廊。滞在2日目である今日が、「BEYOND STUFF」のオープニング日で18:00からレセプションなのである。それまで、まだ時間があるのだ。

ミヅマギャラリーがあるギルマンバラックスへはラブラドールパークが最寄駅だ。その2つ前にハウパーヴィラという駅がある。時間をつぶすために、ハウパーヴィラを散策することに。いや、正確に言うと、ハウパーヴィラにあるハウパーヴィラを見物することにといったところだろうか。ハウパーヴィラとは駅名かつ、駅よりほぼ直結の場所にあるテーマパークの名前である。旧名をタイガーバームガーデンという。そう、あのタイガーバームである(と、知った口を叩いているが、実は最近まで、タイガーバームというものを知らなかった)。このタイガーバームが運営をするテーマパークが何やら評判なので、入場無料だし、ギルマンバラックスに近いしということで行くことにしたのである。

おっと、入り口から、異様なオーラを放っております。これでもかと言わんばかりの極彩色。そして、手作り感。怪しげな、そして妖しげな雰囲気が漂っております。ここで、wikipediaを引用する。ハウパーヴィラとは「中国の儒教・道教・仏教や、様々な伝説・説話等をモチーフとした多数の奇妙な像とジオラマを中心に展示した施設である」とのこと。なるほど、大変勉強になりそうだわと思うのでありますが、「多数の奇妙な像」というところが気になりますよね。
まぁ、その「奇妙な像」というのが何を指すのか、園内に一歩踏み込んだだけで、理解しました。あーーー確かに奇妙だ。笑うことができない不気味さがなんだか漂っている。これは、中国の儒教やらを勉強するどころではない。その奇妙さと不気味さが、すべてをかっさらってしまっている。

タイガーバームは何のためにこんな施設を作ったのか。ここでもう一度wikipediaを参照しよう。「ハウパーヴィラが「タイガーバームガーデン」の名でシンガポールに建設されたのは1937年のことである。1935年に完成した香港のタイガーバームガーデンに続く2番目の施設だった。当時シンガポールはタイガーバーム販売の拠点であり、この庭園は中国文化の紹介と共にタイガーバームの広告をも兼ねていた。」なるほど。しかし、園内で特にタイガーバームを販売しているでもないし、ところどころに虎やら、イメージキャラクターらしき像はたっているけど、、、果たして広告になっているのかは謎。さらに、中国文化の紹介と謳いながら、なぜか、自由の女神やら、お相撲さんやら、え?えぇ?と、脈絡のない像も配置されている。像の素材はコンクリートで像の総数1000以上、ジオラマの数は150もあるそうな。

せっかく来たので、園内をくまなく見て回ることに。はじめは何これ―(笑)、このパンダの笑顔こわい!か、蟹女!!とかキャッキャしながら回っていたが、、、だんだん無口になってくる。なんだか、この像たちに生気を吸い取られたような気がする。

一周終えた後は、どっと疲れた。一体これは、ここは、なんと説明すればいいのだ。一体ここは何なのだ!!と悶々としていると、teshが一言「キッチュだね」と。それだー!そう、ここハウパーヴィラに一番しっくりくる言葉は「キッチュ」です。ハウパーヴィラってどんなところですかって聞かれたら、タイガーバームが無償で運営をしている中国の文化を紹介する学習テーマパークですとかではなく、「キッチュです」と答えるのが一番早いし、一番あっている気がする。また、逆に「キッチュとは何ですか」と聞かれたら、「ハウパーヴィラです」と答えればいい。

と、キッチュを堪能しすぎて疲れ切った状態で、ミヅマギャラリーのレセプションに向かいました。
つづく。

追記:このテーマパーク、ちゃんとメンテナンスが行われているようで、一部、おじちゃんたちが一生懸命、ペンキを塗り直しておりました。塗りたてでつやつやの像を間近にみると、うまいことグラデーションをつけていたりして、見事な職人技。
雨風にさらされたままにしておくと、たぶんキッチュたちはかわいそうなほど悲壮感漂う感じになってしまうと思うけど、、、
こうやって定期的にちゃんとキレイにして、しっかりお客様を楽しませようとしているのですね。
どうぞ、末永くキッチュが受け継がれていきますようにと思った。

(ハウパーヴィラ情報→http://singapore.navi.com/miru/133/