南方熊楠めぐり③ 守り人熊楠。そして、、、美味堪能。

南方熊楠めぐり③ 守り人熊楠。そして、、、美味堪能。

2016年9月17日

高山寺の後に、日吉神社と天神崎へ。
車借りて良かったーと思った。

まずは、日吉神社。
ちょっとした住宅街のような小さな路地をすすんだところにあります。
とてもおもしろいロケーションだった。

ここは、狛犬がお猿さんだよ!!かわいい!!
それに、こんなのはじめて見た。

ここは、江戸時代には山王権現と呼ばれていたそうです。
山王権現とは比叡山延暦寺の土地を守る神さま。
明治の神仏分離により日吉神社と名前が変わったんだって。

そしてそして山王権現は猿をお使いとするので、地元の人たちは「猿神さん」と呼んでるんだって!
なるほどーーー。だから、お猿さんがいるのか。

ここが、なぜ、熊楠と関係があるのかというと、ここは神社合祀の対象だったところで、
それによって廃社されるところだったらしいのだけど、熊楠がそれを全力で阻止したそうな。

「西牟婁郡湊村字磯間は、万葉集に見えた磯間浦ということで、風景絶佳だ。猿神の古社があって今は日吉神社と号し、先年合祀されるところを予らが烈しく抗議して免れた。田辺の近所には長野村と稲成村大字糸田と磯間の3所におのおの猿神社があって、長野村が陰暦の10月、糸田が11月、磯間が12月の某の申日祭礼をしたが、糸田と長野村のは合祀させられ、磯間のも祭日を改めた。以前は旧師走の寒い夜中に神輿渡御があった。(南方熊楠の随筆:紀州俗伝(口語訳14-4)より)」

熊楠が、神社合祀反対運動に力を入れていたことは有名だよね。
そんな中、撮影された所謂「林中裸像」と言われる写真も有名だよねっ。

なんで、熊楠が神社合祀に反対していたのかというと、熊楠自身が以下のように述べています。

1 神社合祀は敬神の念を減殺する
2 神社合祀は民の和融を妨ぐ
3 神社合祀は地方を衰微せしむ
4 神社合祀は国民の慰安を奪い、人情を薄うし、風俗を害する
5 神社合祀は愛国心を損ずる
6 神社合祀は土地の治安と利益に大害あり
7 神社合祀は史蹟と古伝を滅却す
8 神社合祀は天然風景と天然記念物を亡滅す

愛する森を心底守りたかったのですね。
この熱量と愛情には、本当に脱帽です。

青空文庫で「神社合祀に関する意見 南方熊楠」を読むことができます。

そうそう、日吉神社にも大きな楠の木があったよ!

次に向かったのは、天神崎。
ここも、熊楠が守ったところ。
海、そして生い茂る木々。

木がもっこりしている場所に行く道中は、千と千尋の神隠しの、あっちとこっちを繋いでる、
道に似てた。

南紀には、熊楠が守り愛した場所が、今もなお呼吸し続けています。
そんなところに足を伸ばすと、熊楠の面影がなんだか感じられるので不思議。

天神崎では、急に雨が振り出し・・・。
傘も持っていなかったので、それ以上の滞在を断念。

車に戻る。
もう1箇所くらい巡りたかったけど、雨がだんだんと酷くなったきたので、おとなしく宿に向かうことに。まあ、、、台風きてたしね!にゃー。

今回、お世話になった宿は「民宿ちとせ」さん。
優しいお姉さんがきりもりされてました!!
南方邸の裏側にありますよー。

ちょっと、宿でゴロゴロしてから、お待ちかねの夕ご飯!
この頃には雨があがっていました。
teshは車を運転しなくちゃだから、ビールをずっと我慢してたので・・・
ちょー嬉しそう。

夕ご飯どころは、おすすめしてもらった「吉位寿司」さん。
とにかくおいしいから行って!!と言われていたので、予約して向かいました。

田辺駅の近くにある横町「味小路」の中にあります。この横町、なかなか良い雰囲気。ちょっとすすむと、ありましたよーーー吉位寿司さん。

ガラガラっと扉を開けると、元気なマスターと美人なお姉様方が迎えてくれました。
席はカウンター。もう、、おいしそう!!!

まずはビールでお疲れ!!!
しみわたります。

マスターがいろいろ旬のものとか教えてくれるんだけど・・・
ど、どうしよう、、、私聞き取れない!
和歌山弁っていうの?teshの関西弁で関西の言葉には慣れているはずなんだけど、わからなかったorz。
あとで、teshに私の受け答えがかみあってなかったよと指摘されるwごめぬ。

あとあと、メニューに「ヘレ」って書いてあったの。
どんな魚??とteshに聞いたら、肉だよ、肉!とのこと。
「ヒレ肉」のことなんだって。しらないもーーーん。

肝心のお料理はどれもこれもおいしかったーーー。
もずくのしゃびしゃぶ、うにの天ぷら、クエ刺身、鯖の棒寿司!!


みなさん、田辺に行ったら、ここに来ましょうw
いや、ほんとおいしかった。

お腹も心も満たされたところで、宿に帰ります。
女将さんがお風呂を湧かして待っていてくれました。
極楽極楽。

明日も早い。