四国へ、島へ。②時間からの解放―男木島

四国へ、島へ。②時間からの解放―男木島

2016年8月7日(日)続

みなさまご存知のとおり、瀬戸内海には島がいっぱいです。
日本海で育った私には、こんなにたくさん島がある光景ってとても新鮮でおもしろい。
新潟で見える島といえるのは佐渡くらい。

♪海は荒海
むこうは佐渡よ

そう、日本海はとっても荒れる。特に冬なんて怖い。
冬の夜なんてなおさら怖いんだから。

そんな海で育った私からすると、瀬戸内海はとてもおだやか。

「海」は海だけど、海にもいろんな顔があるのよねとしみじみ。

そんな瀬戸内海に浮かぶ島の1つが「男木島」。
「おぎじま」と読みます。

「女木島(めぎじま)」という島もあります。

男木島と女木島には雄雌海運株式会社の「めおん」という船を使う。

1日数便。

時刻表

夏になると、帰省や観光で人が増えるのかしら、本数が増える。
しかし!!なんと、船舶故障だかで、わたしたちが乗船しようとしていた便は結構。
次の便まで待つ羽目に。

まあ、仕方ない。
時間はたっぷりある。(いや、島の作品を見て回ろうとするには時間はない)。
そもそも島にゆっくりしにいくのだから、これくらいのことでイライラしてしまってはもったいない。

のんびり待つことに。
待ちながらふと思う。

のんびりするってことは、時間を忘れることと相似していると思う。
時間を忘れて、のんびりしたい。
時間の束縛から解き放たれたい!

インドに行っている時、とりわけバラナシではこういう感覚になった。
時計なんか見なかったものね。
ぼーーーーっとしってても何の罪悪感もなかったもんね。
(東京にいるときは、何にもしないことへの恐怖にかられてしまうことがしばしばあって・・・)

で、島でもそんな日々を、夏休みだけでもそんな日々を!と思っていたのですが、
思いのほか時間に縛られるのです。

船の時間に合わせて行動しなくてはならない。
特に時計をそんな気にしなくても、ひっきりなしに電車がやってくる東京とはわけが違うのですよ。

船を乗り過ごしちゃうと、予定が狂う。

島で時間を忘れてのんびりとするには、まず滞在中は島からでないと決めたほうがよさそうね。

今度は、ずーーーっと男木島滞在という計画をたてようかしら。

***

待っている間、列の後ろに海外からの観光客が並んでた(たぶんドイツから)。
きっと、臨時便欠航のアナウンスとか分かってないだろーなーとteshが、Englishで今の状況を教えてあげてた。
teshは自分が海外行く時、心細くて、助けてもらえると嬉しいから日本にいる外国の方を見ると助けてあげたくなるんだって。
やさしーね。

さて、ひさしぶりのめおん号。
赤い船体がとてもかわいいの。

床がなんともいえない緑色ってのもすてき。

私は、船に乗ると、外にでたがる。
甲板ってやつね。

いくら日差しが強かろうが、なんだか外に出ないともったいない気がしてしまう。
だから、今回も外へ。

暑いです。

だけど、船が動き出して、身体いっぱいに感じられる風はとっても気持ちいい。

海にはいろんな船が漂っている。

でっかいのから小さいの、水上スキーみたいなのしてる人もいる。

ここの人たちにとって、海が生活の場所なんだよなあとしみじみ思う。

わたしも海に行って、よくぼーーーっとしてたけど、
海は生活の1部というより、やっぱり特別な場所だったし、
異界への入り口感があった。
あの地平線の先には・・・。

だんだんと高松市街が小さくなっていく。
そして、ぼっやーっとみえていた島々がでっかく見えてくる。

もう戻れない。
そんな感覚になる。

山口啓介さんの《歩く方舟》が見えてきた。
ここでずっと海を見てるんだなあ。

いよいよ男木島に上陸!!
(高松からは女木島を経て大体45分くらい。
あっという間だよ。)

はじめて男木島にやってきたとき、
急な斜面にひしめきあって立ち並ぶ家屋が圧巻で、
一目で好きになった。

その時のぞくぞくがよみがえってきた。

1回しか来たことないのに、勝手にただいまーーという気分。

港の入り口にある「村上商店」も健在だ!

早速、宿に荷物を置いて、島巡りに出発しまふ。