肉。(三島由紀夫『豊穣の海』)

肉。(三島由紀夫『豊穣の海』)

2016年6月13日(月)

昨夜遅くから雨が降り出した。
梅雨。

今日は仕事は休みだけど、お世話になっている方が努めているカフェに行く約束。

家を出る。
一番、雨が強い時間帯だったかもしれない。
目的地は青山一丁目。
駅から徒歩3分のはずが、方向音痴っぷりを発揮して、10分以上うろうろした。

雨が冷たい。
風もなんだか強い。
故郷 新潟の天気を思い出す。

仲間うちでは、新潟はたいてい雨。曇りが晴れみたいなものだもんねと、よくいっていた。
これ、嘘でもない。

新潟の日照時間ランキングは40位。

都道府県格別研究所
http://grading.jpn.org/SRB02401.html

だけど、夏は異様にあっつくて、ギラギラに晴れるんだよね、新潟。

カフェにつくと、笑顔で迎えてくれたSさん。
オーガニックカフェとあって、野菜がおいしかったよーーー。
ありがとでした。

その後は、ジムにこもり。筋トレ&ランニング。

その道中は恒例の電車内読書。

いろんな本を併読して読んでいるけれど、中でも没頭しているのが三島由紀夫の『豊穣の海』。
インドについて書いてある!ってなだけで、読み出したんだけど、まんまとはまって、
今、ちょうど読んでいるのが、まさにインドはバラナシがでてくる第3巻「暁の寺」である。

三島の文章は肉肉しい。
にくたらしいんじゃないよ、読んでて、隅々にまで血が通い、汗がまとわりつき、
どこかを突き刺したら、勢い良く鮮血が飛び出しそうな文章。
風景であってもそうだ。

肉。

日を置いて(このブログ書いてるの6月22日なので!)
東京国立近代美術館で「声ノマ 全身詩人 吉増剛造展」に行ってきた。
そこで、吉増さんが26歳ころのノートに「肉を!酒を!性交を!」の文字。
さらに「愛したい!人間を!女を!太陽が消え果てる程!」と。

自伝には舞う女に恋をすることを書かれていた。

肉体。
身体。

三島と吉増さんに出会い、いまのわたしには肉肉しさが欠如しているなあと・・・思った。

ジムに行って、走ってみたいなことを数年続けていると、身体を無視できないことがだんだんと分かってくる。
精神を研ぎすませようとしても、やはりこの箱の中なんだもの。